中村さんのメガフロートレポート
メガフロート技術研究組合からの依頼により、さる10/26,27にメガフロートへの動力滑空機による離着陸評価試験(?)を行ってきました。10/26の方は瀬尾カメラマンによるレポートが
こちらにありますし、近い内にKF誌にも掲載されるそうですので、10/27に行って来た中村さんのレポートをGPS軌跡付きでご紹介します。
みなさん、こんにちは、中村哲也です。
27日に実施したメガフロートへのフライトについて感想を書かせて頂
きます。
< 反省 その1 >
遊覧飛行気分で、チャートに線も引かずに出発してしまいました。
中澤さんから、ヘディングの指示を頂きますが、安定しません。 陸上
を飛行中は、チャートを片手に「あの川の曲がりが、ここだろ? すると、
あそこが勝田台かな?」などと機位を確認しながら飛んでいたのですが、
東京湾に出ると「ここはどこ?」の世界になってしまいました。
今までのヘディングを維持し続ければ、それらしいコースになるはずな
ので、コンパス・ヘディングをキープしようと必死になるのですが、前方
には目標がとれません。
ふと、コンパスを見ると「ゲ!ずれてるゥ〜…」 でも、隣は中澤さん
なので、いざとなれば、ギブアップすれば、万事オーライと自分を落ち着
かせました。
ほっとする間もなく、「あれ? 高度が、めちゃくちゃだ! 全然巡航
になっていない〜…」
< 反省 その2 >
ナビに重要な、時間の計測と、到着予定時刻の算出を全く行ってい
ませんでした。
ハラハラ、ドキドキの操縦を続けていると、海上に船ではない何かが見
えてきました。
「あれが換気所で、あれが海ほたる、ずいぶんと西に来てしまったなぁ」
反省もつかの間、中澤さんに操縦を任せて、写真撮影に没頭します。
「よくも、あんな物作ったなぁ!」
しばらくすると、TCAと別れて、中澤さんが、メガフロート・フライ
トサービスとコンタクトされています。 ヘリコプターが1機、実験を行っ
ているようです。
神奈川県の陸岸が近づいてきましたが、目的地であるメガフロートがわ
かりません。 チャートと視認できる目標を見比べながら、「あれが、八
景島だよなぁ? その南側にあるはずなんだけど… あそこに島が見える
けど、そんなのチャートに載ってないぞ! まてよ、防波堤みたいな物が
見えてきたぞ!」
低いパスで見ると、メガフロートは、近くの防波堤と一体の物のように
見えました。
滑走路が空くまで時間調整にと、八景島の上空を目指しましたが、ヘリ
コプターが実験を中断して、私たちを先に降ろして下さるとのこと。
南側の場周に入りますが、先客(かもめ?)の御一行が滑走路上でお休
みしており、滑走路を譲ってもらうために、研究者の方が滑走路を自動車
で走って下さっているとのことですが、上空からは、どの場所なのかよく
わかりませんでした。
時間調整で、ベースが遠くなり、ロングファイナルからの進入は、圧巻
でした。 「航空母艦に降りるのって、こんな感じなのかなぁ? もっと
海面から高いんだろうなぁ?」などと考えながら、ひたすらシャッターを
押し続けていました。
ヘリコプターの騒音測定中のため、滑走路は、西側の半分しか使えない
とのことですが、十分すぎるほどの長さがありました。
Webサイトで紹介されていた写真に写っていたILSなどの機器は見
あたらず、非常に広々とした印象を受けました。
ついつい飛び跳ねてしまいましたが、どっしりとしていて、海に浮かん
でいると言う感覚は、全くありませんでした。
観艦式のリハーサルとのことで、物騒な船が、たくさん航行していて、
横須賀港の雰囲気を味わえたような気がしました。
ヘリコプターの実験が続き、思わぬ長居をすることになってしまいまし
た。 ディスカスの試験飛行を予定していた中澤さんと、大利根で準備を
進めていた皆さんには、大変申し訳ないことをしてしまいました。
帰りも、中澤さんからヘディングの指示を頂くのですが、一定に保つこ
とができず、フラフラと、進路も高度も変化してしまいました。
左手前方をヘリコプターが横切って行きますが、TCAからは、何も言っ
てきません。
「TCAって、随分近くても何も言ってこないんですね。」 中澤さん
に話しかけると、それを聞いていたかのようにTCAからアドバイスがあ
りました。
「ん? でも、1300ftって言ってたけど、こちらの700ftと
あまり変わらないように見えるけど?・・・」
しばらくすると、今度は、右手からサーブが来るとのこと、「どこ?
どこ?」と見渡しますが、視認できません。 「左手に離れていく機体が
あるけど、あれかなぁ?」
ほどなく、右手上方の雲の陰から大型機が姿を現しました。 「お〜!
あれのことだったのか!」
サーブって、中型機かと思ってたけど、あんな大きな機体もあるんです
ね!
< 反省 その3 >
目先の情報で、勝手に決めつけてはいけません。
< 反省 その4 >
他の種類の航空機についても、名前と外形が一致するように勉強し
ておかないと、TCAからアドバイスを受けても、役立てることがで
きないことがわかりました。
距離も高度差もあるのですが、相手が大型機だと、ついつい恐くなって
突っ込んでしまいました。 200ft以上もダイブしてしまいました。
後で、自記高度計の記録を見ると、ダイブしたことが、しっかりと記録
されていました。
< 反省 その5 >
1点に集中して、不用意にダイブしてしまいましたが、自分の下方
に他機が居たら、大変なことになるところでした。
常に全体に注意を巡らせていないといけませんね。
幕張の高層ビル群が見え始め、一安心です。 今度は、だいぶ東にずれ
てしまいました。 右にずれてしまう傾向があるのかも知れません。
印旛沼の向こうには、大利根飛行場があるはずで、少しは、ゆとりを持
てるようになりました。
ちょっとゆとりができたからと、まだ無事に帰着していないのに、「実
地試験はどうなったかなぁ?」などと、人のことに意識が向いたりしまし
た。
無線によると、ちょうど、実地試験のフライトも大利根に帰投するとこ
ろのようです。 栄橋に進路をとって間合いを取るようにとのアドバイス
が、中澤さんからありました。
実地試験のフライトは、どうやら、着陸したようなのですが、無線の調
子が悪いらしく、フライトサービスとの通信が、お互いに呼び合うばかり
で、駐機場まで戻ったのか、わかりませんでした。
ダウンウィンド・レグの延長上を逆行(ロング・アップウィンド?)し
てベースに入りました。
中澤さんの音声ガイドに従って、姿勢の保持に必死になっていると、い
つの間にかファイナルになっていました。
「やばい、軸線が右にずれた!」と思っていると、『もうちょっと、右
だな』と、中澤さんから声が掛かります。
「???」と思いながら、右に修正してアプローチを進めると、軸線に
合っていました。 「う〜ん、私って、いったい何?」
『ダイブ開いて〜』、指示に従って必死に操作していると、もう滑走路
です。
「引き起こし、しなくちゃ〜」と操縦桿を引くと、見事なまでな高起こ
しになってしまいました。 「落ち着かなくちゃ!」と自分に言い聞かせ
て、機体が沈み始めるのを待ちました。
接地は、比較的穏やかに行えたと思ったのですが、地上滑走が真っ直ぐ
にならず、固くなっている足先で、パタパタとラダーを扇いでしまいまし
た。
ともあれ、貴重な経験のメガフロート訪問は、無事に完了できました。
みなさん、どうもありがとうございました。
659@JMGC なかむら てつや