<<< ANA加藤氏による、JMGC合宿フェリーバック記 >>>
[ 2004年11月15日〜16日 ]
加藤です。
去る11/15・16でJMGC九州合宿を締め括る宮崎からのフェリーバックに参加いたしました。
遅ればせながら、且つ僭越ながらこの時の事をレポート致します。
<< DAY1(11/15) >>
朝、09:10にライン便で宮崎空港到着。
TAXI中の機内からSPOTに並ぶG109を発見し嬉しくなった私は、つい大人気なくCAさんに「あれに乗ってこれから東京まで帰るんだよ」と声を掛けてしまった。
CAさん曰く「じゃあ、東京まで競争しましょう!」。
ちょっと、無理だよ・・。
スダチ殿に迎えに来て頂き、CAB局舎まで行くと玄関に見慣れた方々がたむろしている。まるでコンビニの前にたむろする不良少年の様。
不良少年達は夫々にチャートを広げ今日の行動を考えて居られるが、私はまだ状況に着いて行けず「ねえ、ねえ如何するの?どうなるの?」とキョロキョロするばかり。
どうも今日中に可能な限り東進したいが関西方面の天気が回復しておらず、時間調整の為、まずは枕崎まで移動と決まった様子だ。
当初「即、大利根へ」と聞いていた私には朗報だ。
決まったとたんの皆様の行動は早かった。
二日間、行動を共にして頂くスダチ殿から「機体の準備をしておくから、PLANEをお願いね」と頼まれたが、上手く立ち舞われない。他の方のPLANEをカンニングしながらやっと書き上げたが、情報官殿に数箇所の訂正を指摘され凹む。
そんなこんなの後、やっとJA2428に乗り込む。やっと飛べるぞーと思うとウキウキしてくる。
宮崎GNDにコンタクト
「宮崎GND THIS IS JA2428 AT SPOT E. WE HAVE INFORMATION “L”..(以下略)」。
密かな感動を胸にカブ(4097)に続いてTAXI OUT。
スダチ殿からR/W手前でHOLDする際の要領(停止線を越えず、風上に機首を振って停止)を教わりHOLD SHORT OF R/W。
TWR:「JA2428 CLEAR FOR T/O.R/W27 WIND..」
おし!落ち着いて、びっしと行こうか!長ーいR/Wを走り抜けて九州の空へ駆け上がる!
内陸はまだ雲が低く山並みのTOPが隠れている。海岸線に出て南下。洋上、雲の切れ間から射す光が水面を照らしてキラキラ輝いてる。
日南海岸から串間へ飛び、志布志湾を西へと横切る。
大隈半島に入り海上自衛隊の鹿屋基地の管制圏を避けつつもトラフィックが有るだろうからと、鹿屋APPにコンタクト。APPは間髪入れずにスコークをくれたが、その後、音沙汰が無い。
ようやく鹿児島湾上に出てから「SAY A/C TPYE」と来た。
「MOTORGLIDER G109」と答えた直後、
「・・・TRAFIC・・・PAPA TREE・・・」良く聞き取れなかったが、近くに何か居るらしい。
キョロキョロしていると、スダチ殿から「すぐに降下して!」のコマンド。
見れば右後方、ほぼ同高度でP3Cが向かって来る。この時の心境を一言で表せば「ひえ〜!」である。
以前にも経験が有るが、一番見え難い所から脅威は迫って来るんだなと再認識。
ドキドキも収まり、池田湖上空から徐々に降下を始める。大鰻は見えなかった。
薩摩半島南部はまだ北西の風が強く、かなり揺れる。
枕崎のR/Wの南半分は盛り土した台地の上に有る。それには気付いていた。
でも、思慮が足りなかった、当然、乱流が予想出来たろうに・・。R/W36へ通常より速度を付けてAPP。ちょっと揺れるけど大した事はない。
よし、ここいらでフレアー・・の瞬間に煽られた。NOSEが空を向く、時間がゆっくりになる。スダチ殿のGOAROUNDの声。大丈夫、収められる・・かな?と思った時にスダチ殿がTAKE OVER.GO AROUND.
落ち着いてた心臓がまたドキドキ。そのまま、スダチ殿に降ろしてもらう。一気に凹む。
最も一番、怖い思いをしたのはスダチ殿。申し訳ありません。
降りてみれば、枕崎空港はとっても良い施設なのに何処か寂しげ。自販機も売り切れのランプが並んでいる。
ここでも私は次の目的地に付いてはNO IDEA.当事者能力に欠ける。愛さんのお友達が居られる天草空港へ右習えで付いて行く事にする。
1時間弱のおトイレ休憩の後、出発。JA2329は松山へ向かう事となりここでお別れ。
加世田、串野木、阿久根と海岸線を北上。
まだ内陸の雲は取れず山並みは隠れたまま。左手に見えるはずの甑島列島(こしきじま)も見えなかった。
阿久根の辺りから視程がぐっと良くなり天草の島々がはっきり見えて来る。
先行したカブはもう天草FLT SVCとコンタクトしているが近くに居るはずの2351の気配がない。
獅子島上空でFLT SVCとコンタクト「天草FLT SVC JA2428.OVER 獅子島 1500Ft.REQ LDG INFO」
その直後、2351が「SE10 MILE」のREPORT.APP開始はこちらが、ちょっとだけ先になりそうな雰囲気。
2351はR/W31にSTRATE INするつもりだろう、時間的に大差はない。
今回はスダチ殿がPIFで着陸、私は無線と対空警戒。FINAL TURN前にずっと離れた所に2351のLDG LTを発見。充分にお先に失礼の距離だ。
降り立った天草空港はこれまた綺麗な空港、更に天草エアラインの皆様の大歓迎。愛さんのお友達は天草エアの整備部長様、お仕事中にも関わらず事務所の会議室に案内され昼食までご馳走になり、感謝感激。
さて、何時までも天草エアの皆様のご好意に甘える訳にも行かないし、明日中に大利根に帰らなきゃいけないのにまだ天草(天草って熊本県?知らなかった!)。MG2機は松山空港へ、カブは福岡空港へと向かう事に。
天草を離陸し5MAIL OUTのREPORTをすると「...是非またお越し下さい」との感動的な一言。嬉しくなる、立ち寄って良かった!
本日の最終LEG.ここでも、また経験不足が露呈。
私の判断は有明海を渡り大牟田からまっすぐ大分へ向かえば熊本、福岡の両空港TORAFICに迷惑を掛ける事無く行けるだろう、有明海上は熊本TCAのAREAだから最初はMONITORを頼んでAREAを外れたらTERMINATEすれば良いやと思っていた。
しかし、北風が強く、内陸は雲が残っていて視程も悪く有明海を渡る前から南へ流される。北へ戻さなきゃ、の思いから針路を北に向けるがなかなか進まない。とうとう、TCAからどちらに行かれるのですか?の問が・・。既に流されてしまったのだし、TCAにMONITORされているのだから、そこから大分へ真っ直ぐ向かえば良かったのだ。臨機応変がダメ、また凹む。
スダチ殿のアドバイスで何とか正しいコースに戻り、東の空を見れば8000Ft位の雲が行く手を遮っている。
徐々に高度を上げ、遂に10000!この高度でのクルーズは初体験。
街が小さく見えると素人みたいな感慨に耽りながら強い西風に後押しされて九州にお別れ。
瀬戸内海に出た辺りから降下開始。岩国ACAを(相手は外人さんかな?と心配しつつ)呼び出すが返答なし。
程なく、あの辺が松山市だと確信するが空港が分からない。スダチ殿に全面委任。ダウンウインドウに入る直前になってやっとR/W INSIGHT。トホホのホである。
夕闇迫る松山空港のエプロンで機体を固縛し給油。何だか急に胸が熱くなる。昨夜は普通に仕事をしていて、今朝、羽田から宮崎入りした私が今、松山にモグラで降り立っている。感激である、大感激だ。
<< DAY2(11/16) >>
松山の朝は気持ち良く晴れていた。
忙しげに通勤通学する人波の中、やや浮いた面々は空港へ向かう。
他の2機は大利根へ直行、2428は南紀白浜経由で帰る。
南紀経由は私が是非にと頼んだもので、少しでも経験値を上げたかったからだが後々、日没と競争を招く事となる。
松山を難なく離陸し高縄半島をショートカットして海岸線をまずは東に。観音寺・有明浜の銭形(大きな寛永通宝の砂絵?)を観光。
讃岐山脈の南側、徳島自動車道沿いに徳島に向かう。両側を3000Ft前後の山に囲まれ、頭は4000Ftの雲に押さえられ、谷幅は充分に有るのだが少々緊張する。
徳島APPにコンタクト「PROCEEDING 南紀 VIA 鳴門大橋..」
すると徳島APPから「..REPORT DEPARTURE FROM 鳴門大橋..」との事、バレバレある。
でも何か気持ちが通じ合ったみたいでとても嬉しい。遠慮なく大橋上空を3旋回して南へ向かう。
「..THANK YOU FOR YOUR COOPERATION!」である。
南紀までは思ったより近かった。鳴門から南を見てあの辺と思った場所に正に空港が有って内心笑みを浮かべる。
行って見るまで知らなかったのだが、南紀白浜空港の周囲はまるでリゾート。空港もリゾートを意識した作り。
悪評の食事も全然OKのお味(まあ、味覚音痴で有名な私だが)。
昼食を取っていると、地図を眺めていたスダチ殿が、日没がやばいかも・・。この一言にノンビリ気分がぶっ飛び、いそいそと出発。13:31離陸。
まだ強い西風が期待出来るから高度を上げて行こうという事になる。私はCLM PITCHで、まずは上り切ろうと思ったが、スダチ殿よりCRZ PITCHで速度を維持しつつ上昇帯ではやや速度を抜いて高度を稼げとのアドバイス。
ところが紀伊半島上空は平均で沈下帯の勝ちの空模様。なかなか、上がれず明野の近くでやっとこ9500Ft。西風も昨日ほど強くはない。
伊勢湾を渡り、浜松の北を高度もあるし浜松TCAにはNO CONN’でと思っていたら逆に浜松TCA(TWRだったかな?)から、そこの君は誰かね?とお呼び出しが。こんな事もあるんだ・・。
浜松を過ぎた辺りからコース上に富士山が見えて来た、雲海の上にポッコと顔を出して、とても良い目標物だ。
その富士山がだんだん近づいて来る。
そして、何時しかキャノピー一杯まで広がる大きさに・・。
何時も見上げて育って来た日本一の富士山が目の前に在る。感無量・・。
川口湖上空で横田APPにコンタクト、直ぐにスコークをくれたが、それ切り音沙汰なし。他機とは盛んに交信しているのに2428を呼ぶ声はない。横田基地を過ぎた辺りでTERMINATEを依頼したが返答がおかしい、噛み合っていない。どうも忘れられたみたいだ。無線で揉めても仕方ないからFREQ C’Gを告げておいとまする。
気付けば新宿の高層ビルが見えている、まだ9000Ft近い。PWRを絞るとスダチ殿よりIDLEまで落とさない様にとアドバイス。SHOCK COOLを防ぐためだそうだ。
取手の町が分かる所まで来たが大利根のR/Wが分からない。高度が高すぎて何時もと景色が違うのだ、降下しながら都心を横断してまだこの高さ。今更ながら10000Ftのスケールを実感。
16:16に無事に大利根LDG!日没まで20分弱の滑り込むセーフ!先に帰っていた皆様に迎えられ達成感が込み上げて来る。
ベテランには、ちょっとした長旅でも私には大冒険!初めて独りでツーリングに出掛けた10代のドキドキを久しぶり味わいました。
2日間、私以上にドキドキする事も有ったでしょうスダチ殿に心から感謝です!