(このページの最終更新日 2003.11.20)

モグラ ライセンシーへの道

1.はじめに
2.ライセンスの取り方
3.クラブへの入会
4.練習許可証
5.目指せファーストソロ
6.クロスカントリートレーニング
7.実地試験
8.ライセンシーの誕生

1.はじめに

 このページでは、JMGCでモグラの「ライセンシー」になる方法に付いて説明します。
 ただし、このページでの「ライセンシー」とは、「日本国内でモグラを飛ばせる資格と技量を持つ人」と定義します。

 *JMGC=日本モーターグライダークラブ
 *モグラ =モーターグライダーの略称、日本では動力滑空機


2.ライセンス(免許)の取り方

・ライセンスの種類
 航空機を飛ばすには幾つかの資格が必要ですが、もっとも基本となるのは運輸大臣が交付する「航空従事者技能証明」でしょう。俗にこれが「ライセンス」と呼ばれる物です。
 航空法では航空機を以下の様に分類していて、それぞれにあったライセンスが必要になります。

種 類
等 級
航空機「飛 行 機」陸上単発機、陸上多発機、水上単発機、水上多発機
「滑 空 機」中級滑空機、上級滑空機、曳航装置付き動力滑空機、曳航装置なし動力滑空機
「回転翼航空機」陸上単発ピストン機、その他7種
「飛 行 船」飛行機の項の等級に同じ

  モグラは、種類「滑空機」の等級「曳航装置付き動力滑空機」になります。「曳航装置なし動力滑空機」についてはご相談下さい。

・ライセンス取得の方法
 一般に航空機のライセンスを取得するには以下の方法があります。
1)国内で国土交通省航空局の試験を受け合格する。
2)国内で指定養成施設を卒業する。(現在,上級滑空機のみ)
3)海外で外国政府発行のライセンスを取得し、書類手続きで日本のライセンスに書き換える。

 モグラのライセンス取得方法としては、他に「飛行機」と「上級滑空機」のライセンスを持っていれば、申請により書き換えることが出来るので、上記いずれかの方法で「飛行機」と「上級滑空機」のライセンスを取得するという方法もあります。

 JMGCでは、1)「の国内で受験する方法」のお手伝いができます。

*「航空機」と「飛行機」を同じ意味に捕らえている方が居ますが、使い分けがあります。上記「ライセンスの種類」を見て下さい。「航空機」とは、空を飛ぶ物全般を指しますが、「飛行機」は「航空機」の中の一つの種類になります。


3.クラブへの入会

 現在、日本国内ではモグラのライセンスを取れる指定養成施設(自動車教習所の様な所?)はありません。クラブと呼ばれる集まりに参加して、教育証明を持つ教官に教えて貰うことになります。
 入会前に、まずは遊びに来ませんか。モグラは決して安くはない遊びです。クラブに入ってから後悔しないためにも、クラブに遊びにきて、判らないことを質問し説明を受けたり、またクラブ員と話をしたりしてクラブの雰囲気を感じて下さい。
 そして、体験搭乗(JMGCでは20分/1万円から)をお奬めします。百聞は一見にしかず、まずは乗ってみて入会するか考えても遅くありません。

 さあ、空はどんな感じでしたか?、貴方はJMGCが気に入りましたか?


4.練習許可証

練習許可書
 モグラに限らず航空機の練習をするには、《航空機操縦練習許可証》と言う物が必要になります。何だかものものしい名前ですが、必要なのは身体検査だけです。難しい試験などはありませんのでご安心下さい。
 ただし、その身体検査はどこの病院で受けても良いと言うものではありません。航空身体検査指定医と云う、定められた病院で受診しなければなりません。
 身体検査の内容は視力、聴力、レントゲン、血液検査、尿検査、心電図などです。
 プロのパイロットになるわけではないので、普通に健康な人ならまず合格するレベルです。
 ただ全ての手続きを済ませ、空港事務所から「航空機操縦練習許可証」の交付を受けるのには、約一か月掛かります。
 練習許可書が送られてきたら、公式に操縦の練習が出来ることになります。

さあ、これで貴方もパイロットの卵。
早速、練習を開始しましょう。

*練習始めは判らないことが一杯です。クラブハウスに居る人を見ると、みんなベテランパイロット、ライセンシーに見えてしまいますが、実は貴方より1日早く入った練習生と云うこともあります。JMGCでは飛ぶだけでなく、他のクラブ員との交流も楽しみの一つです。また、クラブ員から聞く体験談・失敗談はとても参考に成ります。時間が許す限りクラブハウスに滞在して、耳をダンボにするのも上達への近道でしょう。

 なお、航空機操縦練習許可証が必要なのは、全く何のライセンスも持っていない人の場合です。滑空機はもちろん他の種類の航空機でもライセンス(操縦技能証明)と有効な航空身体検査証明をお持ちの方ならば必要有りません。


5.目指せファーストソロ

 さあ、練習開始です。最初は教官と一緒に飛びます。一番最初に習うのは基本空中操作です。地上滑走、離着陸は一緒に乗っている教官がやってくれます。
 空中に飛び上がったら、教官の指示にしたがって旋回してみましょう。一通り旋回・上昇・降下が出来るようになると次は失速です。怖がることはありません。何があっても安全に対処してくれる教官と一緒に乗っているのですから。
 さて、基本の空中操作が出来るようになったら、次は離着陸(タッチアンドゴー)の訓練です。これが結構大変なんです。まあ、離陸着陸が出来ないと話にならないので一生懸命やりましょう。
無線従事者免許証
 個人差がありますが、飛行時間20〜40時間で、ソロと呼ばれる単独飛行に出ることになります。始めて一人で飛べるのは嬉しい物ですが、無線も自分でやらなければならないので、《無線の免許》が必要になります。
 航空機で使用できる無線の資格としては、取り合えず「航空特殊無線技師」が簡単なので、出来るだけ早めに取っておくことをお勧めします。

*ファーストソロに出られるまでの期間は、人によって大きく違います。月に2回(2時間)のペースなら1〜2年掛かる計算に成ります。なるべく間を開けずに練習した方が効率は良いようですが、毎週通うという訳にもいかないでしょうし、天気が悪いこともあります。自分のペースで練習しましょう。


6.クロスカントリートレーニング

 さあ、ソロにも出たことだし、そろそろ航空機らしい使い方をしましょうか。というわけで、大利根飛行場を離れて、他の場所へ行ってみましょう。それがクロスカントリーです。入会したときに貰った航空地図は持っていますね。最初は大利根飛行場を出て2カ所くらいの地点を回ってまた大利根飛行場に戻ってくるコースを教官が設定してくれるでしょう。ところでクロスカントリーは、地上での準備が大変重要です。地図の上にコースの線を引いて、風を考慮にいれて航法計画書を作成します。あとは航法計画書通りに飛ぶのですが、実際はなかなかその通りには飛べません。
学科試験合格通知
 このころになると、《学科試験》を受けることを考えなくてはなりません。モグラの学科試験は毎年、3月と8月にしか行われず試験科目は5科目です。合格すると有効期間が2年間なので、この間に実地試験を受けます。自分の練習ペースを考慮して学科試験を受けましょう。

*ライセンスを取れるまでの期間は、個人差が大きく、また練習のペースでも違います。飛行時間で100〜120時間、期間すると2年〜5年位かかり、中には教官と飛ぶだけで良いとずっと練習生の方もいます。クラブはいろいろな人の集まりなのです。


7.実地試験

 学科試験に合格したら、いよいよ《実地試験》に向けてのトレーニングです。実地試験で行う失速・螺旋降下等の空中操作、フォワードスリップ(横滑り着陸)も憶えなければなりません。学科試験の内容も、もう一度おさらいして、実際の飛行と関連付けます。
 実地試験は航空局から試験官がきて、1日かけてオーラル(口述試験)、空中操作、離着陸、クロスカントリー(航法)を行います。1日に4時間近く飛ぶことになり、かなり大変ですが、これまでの練習で充分実力は付いてます。リラックスして力を出し切りましょう。

自家用操縦士技能証明書
技能証明書−限定事項


8.ライセンシーの誕生

第2種航空身体検査証明書
 実地試験に合格すると、40〜50日で航空局より「技能証明書の交付通知書」と云うのが送られてきます。一緒に送ってくる国庫金納付書で、登録免許税(約3,000円)を郵便局で支払い.航空局に行くか、郵送で請求すると「自家用操縦士技能証明書」と「技能証明書−限定事項」と云う2枚の紙切れをくれます。これで貴方もライセンス持ちです。しかし,まだ飛べません。
 自家用のライセンシーとして飛ぶには,「第2種航空身体検査証明書」と云う物が必要です。航空身体検査医で受けなくてはならず、初回は脳波検査があり約3万円掛かります.

 今、貴方の手元には「自家用操縦士技能証明書」「技能証明書−限定事項」「第2種航空身体検査証明書」「無線従事者免許証」の4枚と、これまで培ってきた技量とエアマンシップが揃いました。


これで貴方もライセンシー、自由な空を満喫して下さい。







《航空機操縦練習許可証》
 「航空機」の操縦練習許可には、「飛行機」は16歳以上、「滑空機」は14歳以上の年齢制限があります。
 練習許可証は1年間有効で、取得する方法は以下の通りです。

1.指定航空身体検査医で「練習許可証の為の身体検査」を受けます。
 この身体検査は、健康診断の一種なので健康保険は利かず実費を払わなくてはなりません。また、受診する施設によって料金も異なります。
  「滑空機専用」と「その他、航空機全般用」の2種類があり、モグラはどちらどちらでも構いませんが、「滑空機専用」の方が少々安価で約15,000〜20,000円です。
  電話で予約を取り、眼鏡(使用していたら)の屈折度・印鑑等、必要なものを用意して検査に行きます。
  通常は、一週間位で診断書が送られて来ます。
 *視力の基準は0.7以上で、眼鏡等を使用してもOKです。

指定航空検査医(関東地方の一部です)
東京国際空港診療所東京都大田区羽田空港3−3−1(空港ビル1階)
03−5757−1122
東京慈恵会医科大学付属病院 東京都港区新橋3−19−18
03−3433−1111
磯子中央病院神奈川県横浜市磯子区森1−16−26
045−752−1212
佐原根本医院千葉県佐原市佐原イ−1693
0478−54−2823

2.管轄の空港事務所に申請します。
 診断書(練習許可証の申請書になっている)が届いたら、下記の書類と一緒に、管轄の空港事務所に申請します。郵送の場合は「申請書在中」と朱書きします。

・住民票(本籍地が入ってる物)  1通
・写真(縦3cm × 横2.5cm) 2枚
・郵便小為替(申請料、1,400円)
・返信用封筒(80円切手を貼り、自分の住所氏名を明示)

申請先(管轄の空港事務所)
<<茨城県・千葉県にお住まいの方>>
     〒286−01
   千葉県成田市古込字込前133
   新東京国際空港内郵便局 私書箱125号
   新東京空港事務所 総務課 庶務係

<<八王子・立川・武蔵野・三鷹・青梅・府中・昭島・調布・町田・小金井・小平・日野・国立・田無・保谷・東村山・国分寺・福生・清瀬・狛江・東久留米・東大和・武蔵村山・稲城・多摩・秋川の各市、及び西多摩郡にお住まいの方>>
   〒182
   東京都調布市西町1060
   調布空港事務所 総務課 庶務係

<<関東地方で上記以外にお住まいの方>>
   〒144
   東京都大田区羽田空港3−3−1
   東京空港事務所 総務課 庶務係

<<関東地方以外にお住まいの方>>
   ごめんなさい。お近くの空港事務所にお問い合わせ下さい。







《無線の免許》
 航空機を操縦するのに有効な無線の資格は、「第1級総合無線通信士」「第2級総合無線通信士」「航空級無線通信士」「航空特殊無線技師」の4種類です。まずは,一番簡単な「航空特殊無線技師」を取りましょう。もちろん、すでにどれかを持っていれば問題ありません。

 実施機関 財団法人 日本無線協会
東京都中央区晴海3−3−3 江間忠ビル
(代)03−3533−6022
試験日等に関するテレホンサービス 03−3533−6821
 試験科目 無線工学・電気通信術・法規
 実施時期 3月/6月/10月

 出来るだけ早く取ることをお奬めします。操縦練習を始める前でも良いくらいです。






《学科試験》
 学科試験は科目合格制度と云うのがあり、一度に全てに合格しなくても大丈夫です。1年間、3回の学科試験の間に全てに合格すればOKです。この期間内は、1度合格した科目は免除されるので、落ちた科目だけ受け直せば良いです。ただし、1年後、3回目の学科試験で全て合格にならないと、最初から受け直しになります。

動力滑空機(モグラ)の
 試験科目  航空気象・航空工学・航空法規・空中航法・航空通信
 実施場所  千歳・岩沼・東京・名古屋・大阪・福岡・宮崎・那覇
 受付期間  3月期は、12月中旬〜1月中旬
 8月期は、5月下旬〜6月中旬






《実地試験》
 モグラの実地試験を受けるには、16歳以上(飛行機は17歳以上)で、通常は学科試験に合格してから2年以内であること、他に以下の飛行経歴が必要になります。

1)単独滑空時間、3時間以上(但し,内1時間は教官同乗を認める)。
2)単独滑空着陸、10回以上。
3)単独動力飛行、15時間以上(但し,内5時間は教官同乗を認める)。
4)単独動力着陸、10回以上。
5)120Km以上のナビゲーション飛行で、他の飛行場に1回以上降りていること。
6)失速からの回復練習
−−−以上,航空法試行規則要約−−−
 実地試験申込時に必要な物
申請料(約40,000円、収入印紙で)
住民票(本籍地を含む物)
FLIGHT LOGBOOKのコピー(最新の15時間分以上の飛行と上記5)の飛行)
学科試験合格通知のコピー
写真
技能証明書申請用紙(19号の2)
規定された返信用封筒(切手を貼り,自分の住所・氏名を明記)
 試験科目
口述試験
 一般知識、航空機の性能・運用限界等
実技試験
 エアワーク(S・8字旋回、スローフライト、失速と回復操作、急旋回、螺旋降下)
 ポートワーク(通常・横滑り・制限地着陸、着陸復行)
 ナビゲーション(気象・航空情報の解析、飛行計画の作成、飛行の実施、非常操作)
−−− 一部省略 −−−